2008年及び2009年のタイ経済見通し(2008年12月24日発表)
財務省財政政策局は、 2008年のタイ経済成長率は昨年の4.9%に比べ3.0%に落ち込んだ。
報道発表 - 2008年及び2009年のタイ経済見通し
財務省財政政策局は、2008年のタイ経済成長率は昨年の4.9%に比べ3.0%に落ち込んだ。これは9月に発表した前回の予想値5.1%より大きく下回っている。これは国内消費の回復が予想以上に遅れているからである。また、輸出やサービスも予想より減少する見通しである。
これは9月に発表した前回の予想値5.1%より大きく下回っている。これは国内消費の回復が予想以上に遅れているからである。また、輸出やサービスも予想より減少する見通しである。これは、世界経済の低迷と昨年末に発生した空港閉鎖により運送や旅行者に影響を与えたためである。2008年のインフレ率は前回の予想値6.3%を下回り5.6%となる見通しである。国内経済は予想以上に回復傾向にあり当面は安定している。しかしながら外需が減速し2008年の経常収支赤字はGDP比-1.5%と予想している。2009年の経済成長率は1%と予想している。(推定値0.0-2.0%)国内消費が鈍化していることからと、貿易相手国の経済の低迷により2009年の輸出とサービスに大きな落ち込みが予想されるためである。2009年のインフレ率は原油価格の下落により1%を予想している。(推定値0.0-20.%)また、経常赤字はGDP比-1.4と予想する。(推定値GDP比‐2.4‐-0.4)
1. 2008年のタイ経済
1.1 経済成長率
2008年のタイ経済成長率は、昨年の4.9%に比べ3.0%に落ち込むと予想している。2008年の民間消費が昨年の1.6%から2.5%に増加、民間投資は0.6%から4.3%に増加した。しかし第3四半期のインフレ率の上昇やこれまでの政情不安のために消費者による家計の節約や投資家による経費削減や投資計画の遅れなどにより景気の回復が遅れている。2008年のサービスを含む輸出は昨年の7.1%よりも減少して3.4%となった。これは、貿易相手国の経済不況によることと昨年の11月後半から12月前半に発生したスワナプム空港の閉鎖により輸出と旅行者に大きな影響を与えたために輸出と観光収入が落ち込んだ。一方、輸入は昨年の3.4%を大きく上回り7.3%となった。2008年の第3四半期に多くの分野の輸入品目が増加したが、第4半期は国内消費の落ち込みから減少している。
1.2 景気の安定
インフレ率は昨年の2.3%から2008年は大幅に上昇し5.6%と予想される。昨年前半期の原油価格の大幅な上昇とその後の急激な価格下落からインフレ率は外需の不安があるにもかかわらず予想以上に抑制された。経常赤字額は40億ドルとなりGDP比-1.5%となり昨年の経常黒字のGDP比5.7%から赤字となった。これは、輸入の伸びが好調で28.6%と大幅な増加となったことと、輸出の伸びが輸入を下回り17.0%にとどまったからである。また、サービスが2008年11月後半から12月前半に発生したスワナプム空港閉鎖により外国人観光客の減少による影響も大きな要因となっている。この時期はタイの観光シーズンでもあった。
2. 2009年のタイ経済の見通し
2.1 経済成長率
2009年のタイ経済は、民間消費の回復の兆しが鮮明でないことから1%(推定値0.0-2.0%)の成長と予想している。2009年の民間消費は2008年に比べて落ち込み2.2%の増加と予想している。(推定値1.2-3.2%)これは、海外市場での農産物価格の落ち込みににともなう農業収入の減少により家計所得が減少したためである。また、雇用の不安定さも生じている。しかしながら国内需要を安定させるような要因もあることから民間消費の大きな落ち込みはそれほどないであろう。インフレ率が海外市場の原油と食品価格の下落を受けて大幅に減少している。2009年の民間投資は2008年よりも落ち込み3.0%の増加と予想している。(推定値2.0-4.0%)これは、タイ経済の先行き不透明さによる投資家たちによる警戒心からである。このほかに2009年のサービスを含む輸出は、昨年よりも落ち込む0.6%の増加となる。(推定値-0.6-1.6%)世界経済の低迷により輸入も2009年は2008年よりも落ち込み1.2%の増加となる。(推定値0.2-2.2%)
2009年の政府支出と投資は2008年の5.9%に比べ8.3%増加すると予想されている。(推定値7.3-9.3%)公共投資は内需拡大の重要な要素となっている。
政府支出の具体的な内容の提示、特に大規模投資計画の内容は民間投資を刺激し促進させることになる。また、現行の低金利政策などがタイ経済を2.0%まで押し上げる重要な要因となるであろう。
2.2 景気の安定
2009年のタイ経済は安定した成長が予想される。2009年のインフレ率は1%まで下がると予想している。(推定値0.0-2.0%)これは、原油価格が2008年よりも下がっているためである。しかし国際収支は経常赤字の拡大により外需のリスクが大きくなりつつある。経常赤字はGDP比-1.4%となる。(推定値GDP比-2.4-0.4%)これは貿易赤字によるもので輸出額が-2.7%(推定値-3.7- -1.7%)輸入額が-2.8%(推定値-3.8- -1.8)の増加を予想している。サービス収支は観光業の悪化から赤字が予想される。
(2008年12月24日発表)
タイ主要経済指標
2550 2551 12月発表 2552 12月発表 2552 推定範囲 外国為替相場(バーツ対ドル) 34.6 33.3 35.0 34.0-36.0 公定歩合(%) 3.25 2.75 0.75 0.50-1.00 会計年度 政府支出(兆バーツ) 2.14 2.17 2.42 2.36-2.48 1.経済成長率(年率%) 4.8 3.0 1.0 0.0-2.0 2.消費増加率(年率%) 民間消費(名目)(年率%) 政府消費(名目)(年率%) 2.7 1.6 9.2 1.9 3.5 -1.3 3.1 2.2 8.3 2.1-4.1 1.2-3.2 7.3-9.3 3.投資(年率%) 民間投資(名目)(年率%) 政府投資(名目)(年率%) 1.3 0.6 3.4 2.8 4.3 -1.7 3.7 3.0 5.9 2.7-4.7 2.0-4.0 4.9-6.9 4.輸出(サービスを含む)(年率%) 7.1 3.4 0.6 -0.6-1.6 5.輸入(サービスを含む)(年率%) 3.4 7.3 1.2 0.2-2.2 6.貿易収支(10億ドル) 輸出(年率%) 輸入(年率%) 11.617.3 9.1 -3.0 17.0 28.6 -2.7 -2.7 -2.8 -3.7~-1.7 -3.7~-1.7 -3.8~-1.8 7.経常収支(10億ドル) GDP比(%) 14.0 5.7 -4.0 -1.5 -3.7 -1.4 -4.7~-2.7 -2.4~-0.4 8.インフレ率(年率%) 2.3 5.6 1.0 0.0-2.0


